d beauty of 9ja ― 魅するもの、ナイジェリアから


日本で生まれたあんた、9jaで生まれたわたし

2010年8月21日

日本で生まれたわたしとナイジェリアで生まれたトイン。昨年11月に撮った写真をもとに、アーティストのパパケイが鉛筆で紙に描いてくれた。2010年6月17日 イフェ、モーレ地区のパパケイのアトリエにて

あんたはナイジェリアで生きていけないわね。ここでサバイブするにはもっと自分勝手じゃなきゃいけないの。そんなんじゃあんたは利用されちゃう。わたしはそれがゆるせない。

わたしね、夢で知ったの。いつかガイジンの友達ができるってこと。まだあんたに出会うまえに見た夢よ。

ここにずっと住んでもきっとうまくいかない。だって生まれてすぐあんたが触れたのは日本の空気よ。わたしだって海外で勉強したいけど、永住する気はさらさらない。たとえ「絶望的な国」だとしても、ここがわたしの生まれた土地。あんたも帰るのよ、自分が生まれ育ったところへ。

生まれ変わったらわたしは日本の女の子に、あんたはナイジェリアの女の子になるって話。そう、覚えてる?

Photo
日本で生まれたわたしとナイジェリアで生まれたトイン。昨年11月に撮った写真をもとに、アーティストのパパケイが鉛筆で紙に描いてくれた。
2010年6月17日 イフェ、モーレ地区のパパケイのアトリエにて

(毎週土曜日更新)



著者紹介

緒方しらべ

緒方しらべ (おがた・しらべ)

1980年島根県に生まれる。18歳まで福岡県で育つ。ロンドン大学東洋アフリカ学院(SOAS)にて学士課程をへて、2005年に同大学院修士課程を修了。2007年より、総合研究大学院大学文化科学研究科にて博士後期課程に在籍。

2003年以来ナイジェリアでフィールドワークに従事し、造形活動にたずさわる人びとをテーマに研究をおこなっている。

(株)清水弘文堂書房

TEL 03-3770-1922 FAX 03-6680-8464

link toお問い合わせ送信ページ

RSS Feed RSS