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育て、育てられる出版社でありたい

2010年4月30日

先週の木曜日、福島県下郷町にいたときのこと。朝目覚めると、辺り一面が雪に覆われているのにはびっくりしました。季節外れの4月中旬の雪。きれいな桜を観賞できるかな、と楽しみにしていたのですが、目にしたのは雪の重みでうなだれる桜の花。桜前線を追っかけ、北へ、北へ、と行っている人たちもがっかりしたと思います。

福島をあとにし、車で奈良、大阪へ。大阪で若手人類学者と新ブログの打ち合わせ。内容、タイトルなど詳細はまだ決まっていませんが、5月末から連載を始める予定です。若手の学者が論文以外のもの、エッセーなどを書くときは不安があるようです。論文と違い、エッセーなどは主観的記述が多くなりますし、当然、ネット上で公開するわけですから、多種多様な批判もある。

小生も20歳で本を出版したとき、「親の出版社で……」とか「くだらない文章を書きやがって……」などと批判を受けました。だが、何事も始めなければ習練しないし、批判も受けない。公にいろいろな意見を聞けるということはありがたいことです。物事を始めて、継続する。そして、批判を受ける。スタートしなければ何事も始まりません。大変な作業ですが、大切なことです。

彼がどのような文章を書くか、また、それをどのように一緒に育てていけるか、楽しみです。いろいろな意見を拝聴し、弊社は「人を育て、育てられる出版社」でありたいと思っています。