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ソーシャルメディア時代のコミュニケーション(前編)

2010年10月13日

今回は、ソーシャルメディア時代のコミュニケーションについて、ぼくなりの考えを述べたいと思います。

これまでのコミュニケーション手段

みなさんは、一日に何回電話をかけますか? ファックスは使いますか? 会社に勤めていたら、取引先やお客様に電話やファックスをする機会が多くあるでしょうか。あるいは、これらのコミュニケーションツールの代わりに、電子メールを活用したり、携帯電話を使用したりする頻度が多くなっているでしょうか。

筆者にとっては、少し前までのコミュニケーションの基本ツールは、携帯電話と電子メールでした。これがなければ日常的なコミュニケーションが成り立たない、といった基本的な手段でした。筆者が子どものころまでは、前掲のような固定電話とファックスというのが基本的な通信手段だったように記憶しています。あわせて、大量の情報を送信する際には、紙媒体に出力した上で郵送するというようにしていました。

最近気づいた変化

しかし、最近、筆者とその周辺では、これに変化が生じてきました。すでに固定電話やファックスについては、特定の状況以外は(つまりコミュニケーションをする相手が要求しない限り)使用しなくなっていましたが、最近では、電子メールや携帯電話を使用する頻度が極端に減ってきています。

電子メールは、もともとメインフレームと呼ばれる大型コンピュータ上でのユーザ間のコミュニケーションを目的に使用され始めた技術で、その利便性が認知され、インターネットの普及とともに利用が拡大した技術です。今日まで、PCやMac、Unix、LinuxなどのOSを搭載したコンピュータから携帯電話に至るまで、プラットフォームを問わずに気軽にコミュニケーションができる手段として親しまれてきました。しかし最近、筆者の周辺では、これまで電子メールを用いて行われていたコミュニケーションのほとんどが、ソーシャルメディア上に移行しつつあるのです。

多くのコミュニケーションがソーシャルメディア上に移行

たとえば、次のような状況があったとします。仕事の関係で人と会う約束をする。その人と事前に連絡を取り合う。当日の待ち合わせ場所への到着状況を伝える。打ち合わせ後のお礼のご挨拶をする。打ち合わせの資料を共有する。

このような状況の際に、従来であれば、電話や電子メールなどで会う約束をした上で、実際にお会いしていました。当日やむを得ない事情で時間を調整する際には、相手の会社か携帯電話に電話をして状況を伝えてきました。打ち合わせを行う際には、事前に用意したプレゼンテーション資料を用いたり、ホワイトボードやノートに記したメモを、写真撮影したり文字起こしをした上で、電子メールで事後共有してきました。

筆者の場合は、これと少し違います。メールを使う場合もありますが、まず、TwitterFacebook上で相手にコンタクトをとり、打ち合わせの約束をします。その上で、当日会う際には、TwitterFoursquare(位置情報を共有するソーシャルコミュニケーションメディア)で打ち合わせ場所へのお互いの到着状況があらかじめわかります。相手の都合も考慮して、時間調整などが必要な際に電話をかけるのは、緊急事以外にはありません。打ち合わせに際しては、目的に応じて最低限の資料は用意した上で、メモはホワイトボードやノートには記述せずに、iPad上の描画アプリを起動しその画面をプロジェクターなどに投影しながらメモをし、打ち合わせ終了後にその画像を共有します。スライド資料もメールに添付して送ることはなく、SlideShareなどのドキュメントのソーシャル共有サービスやGoogle Documentのような無料のクラウドオフィスツールを用いて共有します。機密情報でない限りは、パスワードなどでアクセス制限をすることもありません。打ち合わせ終了後には、Twitter上でお礼を伝えます。


著者紹介

高橋雄介

高橋雄介 (たかはし・ゆうすけ)

1980年生まれ。2003年 慶應義塾大学 総合政策学部卒業、2005年慶應義塾大学 大学院政策・メディ ア研究科修士課程修了。2008年同大学院後期博士課程単位取得退学。博士(政策・メディア)。2005年より同大学院研究員として、知識ベースシステム、マルチデータベース、ビジュアリゼーション、教育およびキャリア開発におけるデータベース利用に関する 研究開発 に従事(~2009年)。2010年11月、株式会社一人企業を創業。2013年2月、米国カリフォルニア州Mountain ViewにてAppSocially Inc.を創業し、CEOに就任。専門は、データベース、知識ベース、マルチメディアデータベース、顧客開発、および、 グロースハック。2013年4月より、米国シリコンバレー在住。

(株)清水弘文堂書房

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