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黒田征太郎さんの絵と内田繁さん内装の、とある銀座のバーで……

2009年6月12日

銀座BOON-BAR店内 黒田征太郎サイン先日、近隣に住む、小生とまったく違う職種のKさんと新橋で鮎を食べた。ビールと日本酒でほろ酔い気分。
「ぼくがいつも行くバーがあるんだけど……」
「どこですか?」
「銀座。黒田征太郎さんの絵が壁にあって……」
「いいですね、行きましょう」
飲みの話は断りません、肝臓が音をあげても。黒田征太郎さんの絵なんて味があるな~、なんて思いながら、銀座方面へふらふらと歩を進める。

銀座7丁目にある薄暗いビル。エレベーターで地下におり、奥まったところに木製のドア。ドアを開けると、店内も薄暗い。しかし、壁面には黒田征太郎さんが描いたカラフルな動物の絵。バー・カウンターはしゃれた大理石。内装もなんだか懐かしい気分。聞くところによると、インテリア・デザイナーの内田繁さんの内装らしい……って、ここは小さいころ、父に連れてきてもらった、郷愁のバーだったのです。現名「BOON-BAR(ブーン・バー)」、旧名「G・PAM(ジー・パム)」。20数年ぶりの邂逅に、楽しい一夜を過ごしました。このバーのいきさつについては、弊社刊行の駒井もと子著『ある銀座』に詳しく書かれているので、興味のある方はどうぞご覧ください。


ある銀座

1996年8月1日

駒井もと子 著

早すぎた父の死、おろかな母の再婚、身体障害者の姉の死、交通事故で片足を失った弟、お店の火事、叔母と叔父の飛行機事故死、2度の自らの臨死体験、脳梗塞で倒れた母の看病――たいていの不幸には、たじろがない! 銀座とかかわって30年。満州国初代長官駒井徳三の孫娘であり宇都宮徳馬の姪である“銀座の女”が、ひたむきかつ純粋に生きた女の一生をたんたんとつづる。

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