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アーティストの日曜日

2010年3月20日

日曜日の朝、教会で子どもたちに聖書学を教えるパパケイ。2009年10月25日 イフェ、イロデ地区のプロテスタント教会にて

日曜朝8時半過ぎ、似たような風景がつづく住宅地の長い一本道。飛ばすバイクタクシー運転手の背に乗っていると、風と砂ぼこりで目をちゃんと開けていられない。この先のどこからか、ドラムセットの打つリズムに手拍子、歌声と叫び声が聞こえてくる。その音がもっとも近づいた場所で、バイクを降りる。音のするこの民家は、アーティストのパパケイが通う教会だ。

日曜礼拝はもちろん、毎週水曜夕方の聖書学講座、そして隔週金曜の祈りの晩に、パパケイは家族そろってこの教会へ通う。聖歌隊の隊長もつとめているので、その練習も頻繁にある。さらに、「祈りの勇士」のメンバーであることから、毎月1回金曜の晩には家族を家に残し、夜を徹して祈りに教会へ。3か月に一度は、このメンバーで3日間断食して夜通し祈る。

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美術と魔術

2010年3月6日

午後4時前、下宿先を出て祭りの会場へ向かった。会場で作品をたくさん売るから見においでと、彫刻家のジョナサンがわたしを誘ってくれた。毎年6月にイフェでおこなわれるこの祭りは、イファというヨルバの土着信仰を祝う。この信仰は、ナイジェリア国内はもちろん、かつてヨルバの人びとが奴隷貿易で渡った南北アメリカ、カリブ諸島にも受け継がれていった。しかしキリスト教やイスラム教の影響により、現在、ナイジェリアでのイファ信仰はマイノリティである。

木に彫られたヨルバの神々の姿や象徴は、崇拝の対象として、また儀礼の道具として、イファ信仰に欠かせない。この日、イファの信者たちは国内他州からも、ブラジルからも来ていた。彼らがもとめるジョナサンの木彫は、とぶように売れる。その様子を撮影するわたしが乗った不安定な椅子を、ジョナサンの奥さんが支えてくれている。この長い椅子には、イファ信者のおじいさんたちも腰かけていた。めずらしそうに辺りを見まわすわたしにほほえみかけたり、おじいさん同士、話に花を咲かせたりしている。けれど奥さんは言った。 
「気をつけて。この人たち、ジュジュを使うんだから」

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原始仏教から大乗仏教へ

1978年10月1日

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教養シリーズ

佐々木現順 著

1995 円(税込)

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