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極北の地から帰国。海辺の町の津波騒ぎ

2010年3月12日

先週末、帰国しました。寒いところにいたので、帰ってきたら暖かく感じるかな、と思っていたら、今週のこの寒さ。おまけに雪まで降る。ようやく昨日から春らしい天気になっていました。編集室の窓からきれいな富士山を眺めることができました。今日は風が強いです。

カナダ滞在期間はバンクーバー・オリンピックの後半戦。極北の地も連日連夜オリンピック中継で大盛り上がりでした。普段、日本ではアイスホッケーの試合を観ることはありませんが、金メダルをかけた、カナダ対アメリカの試合はすごかったですね。試合終了間際で、アメリカがカナダに追いついたとき、怒号が飛ぶ、飛ぶ。2対2で突入したオーバー・タイム。イヌクティトゥト語で、「アティ(いけ)!」と英語のスウェアが入り交じり、興奮状態。

さすがカナダの国技。試合を決めたのは、若き主将シドニー・クロスビー。その日は村全体の人たちが昂揚し、夜になると、子どもたちはNHLプレイヤーのような気分でアイスホッケーに興じていました。

その裏で日本全体がチリ地震の影響による津波注意報で戦々恐々としているとは、知らなかった。海辺の町は避難勧告がでて、大騒ぎだったようです。「海岸沿いの編集室」はおそらく海抜1~2メートルぐらいでしょうか。大型の津波はこず、被害はなかったようですが、今後注意しなければなりません。

今回、極北の地でいろいろなことを再発見しました。極北彷徨もぼちぼち書いていこうと思います。


極北彷徨⑤ ふたたび、ヌナブトへ

2010年2月26日


ランキン・インレットの飛行場。2010年2月撮影

3年と半年ぶりの現地訪問である。厳冬期となるとおそらく9年ぶりである。デルタ航空便でアメリカ合衆国ミネアポリスを経由して、カナダ国マニトバ州ウィニペグへ。ウィニペグで1泊し、ファースト・エアー便でヌナブト準州ランキン・インレット着。

2時間30分のフライト。定員24名のなか乗客は3人。それに対し、フライト・アテンダントは2人。パイロットもあわせたら、従業員のほうが多いじゃん、と思わずつっこみたくなる。あいもかわらずの極北の航空便は不採算路線である。政府の援助なしではやっていけないはずだ。飛行機内に響くエンジンの轟音と窓から見える真っ白な平原風景。平原という言葉は正しくないか。ただただ平坦な雪氷景色。

飛行機が空港に着くと、イヌイットの空港職員が2人飛行機に寄ってくる。独特の微笑を浮かべ、猫背である。猫背というのはモンゴロイド人種の特徴なのであろうか。猫背の人間は世界中どこでもいるだろうが、アジア人種に多いと感じるのは気のせいだろうか。閑話休題。2人とも飛行機の停止位置にポールを置くと、仕事そっちのけでふざけあっている。なんだかイヌイットらしい光景だ。

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カナダ極北地方から父へ

2010年2月25日

昨日、カナダの中部都市ウィニペグを経由して、極北地方ヌナブト準州ランキン・インレットに着きました。明け方はマイナス35~40度。日中はマイナス20度前後でしょうか。日本は春の到来を待ちわびている日々でしょうが、こちらはまだまだ極寒です。

最初にカナダ極北地方を訪れたのは1990年夏のこと。いまから20年前のことになります。父と一緒にフロビッシャー・ベイ(現在の州都イカルイト)の空港に着いたこと、いまでも鮮明に思い出されます。最後に父と一緒に極北地方を旅したのは2005年夏。これが一緒にした最後の旅になりましたね。

最後の旅で、一緒にホエール・コーブに行けたのはよかった。お世話になった人たちに会ってもらいたかったし、ぼくが愛したイヌイットの人びと、空、大地、海、風を一緒に共有したかったから。

今日は父が生きていれば70回目の誕生日。天然の冷蔵庫で冷やしたスーパードライで乾杯といきますか。明日、ホエール・コーブに行ってきます。


極北彷徨② ベルーガが集う夏の日

2009年8月18日

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ホエール・コーブ村のベルーガ漁のようす。2006年9月撮影

2000~2006年までほぼ毎年、カナダ・ヌナブト準州を訪れていました。一番訪れたことがある季節が7~9月のこの季節、夏であります。夏といっても、気温は10度前後。暑い日といっても、15度ぐらい。9月にもなると、0度近くになり、雪が降ることもたびたびあります。

ハドソン湾に面したホエール・コーブ村。人口約300人のうち9割はイヌイットです。1日のほとんど太陽が隠れている冬から太陽が顔をだす夏の日。それを待っていたかのように、村の周辺にはベルーガ(シロイルカ)が集います。ベルーガ周遊を海に面した家の人が発見すると、村中の電話が鳴り響きます。また、無線機で発信。
「ベルーガがいた」

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蒼いお尻のぼくときみ。

2007年10月1日

カナダ極北のイヌイット 内なる心の旅
you+me@mongolian spot

礒貝日月 著

1300円(税込)

民族誌を越えた民族誌

とかく民族学者は、それぞれの民族の伝統的文化の情報伝達にこだわる癖がある。そのために、イヌイットといえば、氷の住居と犬橇(そり)というイメージがつくられてしまった。著者が居候した家は、テレビ、冷蔵庫、電子レンジをそなえ、スノーモービルもある。この現代のイヌイットの生活や、少数民族としての立場を、文学的とでもいえる、細やかで、たしかな描写力で読ませてくれるのが、この本である。
(国立民族学博物館名誉教授 石毛直道)

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北の国へ!! NUNAVUT HANDBOOK (Eco‐ing.info別冊)

2003年7月1日

原著監修 マリオン・スブリエール/著者 ジョン・アマゴアリクほか/監修(日本語版) 岸上伸啓/編集(日本語版) 礒貝日月/日本語訳 ドリーム・チェイサーズ・サルーン同人

◆2003年カナダ・メディア賞「大賞」を受賞
◆2003年日本図書館協会選定図書(歴史・地理・文化)

オーロラやシロクマを見にいきませんか?

1991年4月1日、カナダ3番目の準州として、イヌイットが人口の8割以上をしめる「ヌナブト準州」が誕生した。ガイドブックとしてはもちろん、ヌナブトの現状の全体像を知ることができる一冊。

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ヌナブト イヌイットの国その日その日 テーマ探しの旅

2001年11月1日

礒貝日月 著

◆2001年度慶應義塾大学塾長奨励賞受賞

20歳の若者の北極圏彷徨記

手で考え、足で書いた青春記録。AO入試花盛り!元祖・慶応大学湘南藤沢キャンパス(SFC)のAO入学生は、こんなことをやっている!
…ホワイト・ホエールことベルーガ漁に行った。…伝統的なクジラ漁の方法を若者たちに伝承しようと、何度も何度も若者にモリ打ちをチャレンジさせる。そんな彼らのひたむきな姿が、私の脳裏に焼きついている。
(本書「EPILOGUE」より)

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