犬ごころ、人ごころ


写真展開催、改めて犬の写真のことー1

2014年9月29日

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 大変ご無沙汰してしまいました。お詫びするとともに、ご報告もあります。それは、8月28日~9月3日、私の写真展を神奈川県葉山町の「HAYAMA CLUB」にて、そこのオープン記念として開催しました。タイトルがこのブログと同じく「犬ごころ、人ごころ」で、今開催のテーマは『犬と海』でした。おかげさまで多くの人々にお越しいただきました。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。次回の開催のときはお知らせいたします。

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写真展に展示した作品の一部を今回はご紹介。ディロンの華麗なるジャンプシークエンス

 さて、久しぶりの今回は、写真展開催に関連して、改めて犬とその写真について述べてみたいと思います。
 犬の写真を撮影するということは難しいことです。犬は写真そのものを理解していませんし、言葉も通じません。じっとしていることも少なく、気まぐれに勝手に動きます。ましてやリード(引き綱)からリリースするものなら、堰を切ったように動き回ってしまうことが通例です。ですから、最低限マテやオスワリなどの基本的なしつけが出来ていないと写真を撮ることは極めて困難で、たとえそれが出来ても、撮影できる写真は、記念写真のような静的な写真に限られてしまいます。写真のバリエーションを増やし、内容的にグレードアップしていくには、やはり動的な写真も含めて、愛犬のありのままの自然な姿を撮影しなければなりませんが、これが難しいわけです。そこで少しコツや心構えをお伝えします。

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今年大病を煩うも、もうすぐ12歳なのに奇跡の復活で再び大海原に出たアンディ

 まず機材です。撮影が難しいためにどうしてもまずは本格的な機材を揃えようとする方も多いですが、必ずしもよい写真への近道とは言えません。携帯電話やスマートフォン、コンパクトデジカメなどの手軽な機材でいいのです。最近はそれらの機材も性能的に優れてきていますから、とにかくそれらでシャッターを切ることを私はお勧めします。そして、それらで撮っていると「もうちょっとアップで撮りたいな」とか、「あの瞬間が撮りたかったのにシャッターが下りなかった」とか、機材に関するいろんな不満を感じてくると思います。この不満が大切なのです。それも具体的であればあるほど良いのです。この不満によって機材についての知識を得よう、カメラについて少し勉強しようとするからで、一眼レフなどを揃えるのはそれからでも決して遅くはありません。
 機材はとても重要な要素ですが、それよりも大切なのが『どういう写真を撮りたいか』ということで、これも漠然と「いい写真を撮りたい」ではなく、『うちの○○が走っているところの写真が撮りたい』とか、『眠そうな表情を撮りたい』など具体的に思うことが大切です。特に犬の写真のように被写体がほとんど意図通りに動かず、一瞬のシャッターチャンスが重要となる類いの写真は、アタマの中に具体的な画柄のイメージを蓄積していくことが大切なのです。そしてそれには、まず、手軽な機材でシャッター経験を重ねていくことが最も近道だと私は思います。
 それに、その種の経験を少し積まないと、よいシャッターチャンスそのものが何なのかわからないので、機材の前にそれがわかるようになることが、まずは第一段階です。さらに、犬においてシャッターチャンスを逃さないためには、被写体との円滑なコミュニケーションと深い理解をはかることもとても重要です。このことはまさにモデルとカメラマンの関係と全く同じで、一流のモデルとカメラマンの領域にあなたの愛犬との関係が近づけば、それだけよい写真が撮れるようになるのです。

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私を犬の世界に導いた初代犬セナの瞑想。彼とこの表情の打ち合わせはしていない

 ただ、そう言われても一般の人はピンと来ないかもしれません。ではこれを犬とともに生活するという視点から見てみましょう。
 被写体という言葉を“愛犬”に置き換えてみてください。しつけをはじめとする愛犬との関係構築の基本と全く変わらないということに気がついた方もいることでしょう。つまり、愛犬とのよい関係性が築けていれば、よい写真が撮れる準備は整っているということなのです。逆にいくら撮影技術があっても、その点が築けていないとよい写真は撮れませんし、写真の世界は完全にデジタル化し、著しい機材の革新と進歩を果たしているので、初心者の方でも昔のプロの撮影技術を簡単に手に入れることが可能になっていますから、撮影技術のことはあまり気にしないで、とにかくどんどん撮影することです。


著者紹介

池野谷 健二(いけのや けんじ)
Editor, Photographer, Writer, DTP Director
湘南・鵠沼在住
ken [at] dogphoto.jp ([at] を @ に変えてください)

出版社勤務を経てから平成2(1990)年に独立。様々な編集・制作業務に携わり、20年以上にわたる雑誌編集長のキャリアも持つ。現在はフリーとして活動中。

1997年、ゴールデンレトリーバーのセナ(♂)を飼い始めたことがキッカケで犬の撮影を始め、2002年に2匹目のアンディ(♂)も家族の一員に。それからは愛犬が生活の中心にいるという生活となる。2010年4月、初代のセナが亡くなり、2011年3匹目のディロン(♂)が家族に加わり、現在は2匹のゴールデンとともに暮らしている。

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★ 2014年8月、初の写真展「犬と海」を神奈川県葉山町の葉山クラブにて開催。

(株)清水弘文堂書房

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