清水弘文堂書房マーク 清水弘文堂書房 SHIMIZU KOBUNDO


だから女は……

2011年8月13日

2011年5月29日 ラゴス アジェグンレのショディペ家にて

「カネのある男のところをハシゴする。いまの時代、ナイジェリアの女のほとんどは不誠実なんだ」「男みたいに遊びまわるうえ、男を傷つけて去る。綺麗な格好して中身はひどい女ばっかり」「いまからシュガー・ダディ(援助交際相手)に会いに行くの。顔なんてどうでもいいわ。帰りにちゃんとお小遣いくれるんなら」「あの店番の女、ぼくに家族がいるって知ってて誘ってくるんだよ。ぼくは断ってる」「だから女はごめんだ。ぼくたち兄弟はみんな結婚しないんだ、ちゃんとしたひとが見つかるまで」

ウーマナイザー(女たらし)がたくさんいるのなら、彼らの相手もたくさんいるわけだ。そして彼女たちは、ただ遊ばれているだけでもないようだ。彼らも、遊んでいるだけではないのかもしれない。

ともに過ごす男と女、夫と妻。愛に、カネに、情に、苦しみながら、それぞれのしあわせをつかもうとしている。

Photo
日曜日の朝、DVDで映画を観るショディペ家の息子たち。ショディペ家の7人の子どものうち、3人の娘たちは数年まえに結婚しているが、4人の息子たちはみな未婚である。ナイジェリアでは、結婚して家族をもつことが不可欠な社会的ステイタスであり、好んで独身でありつづける、好んで子を持たないということは通常ありえないことだ。30代以上の未婚男女への世間の視線は、しばしば冷たく厳しい。
2011年5月29日 ラゴス アジェグンレのショディペ家にて
 
※記事公開後しばらくの間、前回と同じ写真を誤って掲載しておりました。お詫びするとともに訂正いたします(編集部)

(毎週土曜日更新)