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血は水よりも濃い

2010年12月11日

2009年12月4日 イフェ、モダケケ地区の下宿にて

9jaで誰かと友だちになること、それはその兄弟姉妹ともつながるということ。電話でもメールでも、結びはいつも家族の名前をあげ、「○○によろしくね」としめくくる。両親や祖父母、叔父叔母ならとくに固有名詞は必要ないけれど、兄弟姉妹はそれぞれの名前を言わないといけないからたいへん。たとえばアミナは7人兄妹だが、みんなよくアミナを訪ねて来ていたし、話や写真でも彼らのことを聞きなれていたので、いつのまにか名前も順番も覚えていった。9jaは大家族が多いにもかかわらず、不思議とみんな記憶しているものだ。

兄弟姉妹の不仲が話題になるたびに9jaの友人たちがよく言っていたのは、「血は水よりも濃い」。兄弟姉妹は他人よりも互いを信じ、守るものだから、他人は心配もいらなければ口も出せない。

今夜はトインと妹のウチェが泊まりに来ている。しゃべり疲れてふたりがウトウトしだした23時過ぎ、わたしはやっと日記帳を開いた。やわらかな黄色い光に照らされた同じ寝相の姉妹を見ながら、ふたりを起こさぬよう、静かに筆をとった。

Photo
眠る姉妹を感じながら、明るい部屋で日記を書いた。日記を書き終えると、ふたりが眠るベッドの右下に敷いた布にくるまった。
2009年12月4日 イフェ、モダケケ地区の下宿にて

(毎週土曜日更新)