d beauty of 9ja ― 魅するもの、ナイジェリアから


わたしたちの週末

2010年7月17日

朝食をとり終わっても、出かける支度をせず話に花を咲かせるトイン(左)とオメナ(右)。寝衣姿を撮られることを、オメナは恥ずかしがって笑った。2010年6月13日 イフェ、モダケケ地区の下宿先にて

わたしたち3人は今、それぞれの場所で忙しく暮らしている。

仕事の都合、家庭の事情、財布の状況で、なかなか会えない。

ふだんはオフィスで白いブラウスに黒いスカートだから、こんな日には真っ赤なティーシャツや花柄のワンピースをまとう。いつも夕飯はひとりで適当にすませているけれど、今日は新鮮な鶏肉を買いに市場へ寄って帰ろう。10か月ぶりに3人で集まれる、この週末。

深夜も早朝も、水浴びしているときも、用を足しているときも、着替えているときも、化粧しているときも、もったいなくて、しゃべりつづけた。

歳をかさね、場所をへだて、いつのまにかおとなになった。いつか変わってしまうなにかを恐れながら、変わらないものを信じて、わたしたちはそれぞれの街で、また新しい朝をむかえる。

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朝食をとり終わっても、出かける支度をせず話に花を咲かせるトイン(左)とオメナ(右)。寝衣姿を撮られることを、オメナは恥ずかしがって笑った。
2010年6月13日 イフェ、モダケケ地区の下宿先にて

(毎週土曜日更新)



著者紹介

緒方しらべ

緒方しらべ (おがた・しらべ)

1980年島根県に生まれる。18歳まで福岡県で育つ。ロンドン大学東洋アフリカ学院(SOAS)にて学士課程をへて、2005年に同大学院修士課程を修了。2007年より、総合研究大学院大学文化科学研究科にて博士後期課程に在籍。

2003年以来ナイジェリアでフィールドワークに従事し、造形活動にたずさわる人びとをテーマに研究をおこなっている。

(株)清水弘文堂書房

TEL 03-3770-1922 FAX 03-6680-8464

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